書籍の要約(まとめ)—001
今回は橘玲さんの「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」を要約していきます。
①=いきなり結論。残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法
②=適性のない能力は努力で向上しない
③=まとめ
①=結論です。現在グローバルな能力主義の時代を生き抜く方法として自己啓発がブームになってます。
仕事を獲得するために「AI」に仕事を代替されないために休日も頑張ってスキルを磨こう。
そんな自己啓発本が書店にはあふれていますよね。
しかし誰もが感じているように自己啓発というものは少しうさんくさいです。
本当に自分は買われるのが本当に自分の能力は向上するのかという疑いを晴らすことができない。
この本のテーマはそんな自己啓発に異議を唱えていることです。
自己啓発の伝道師たちはやればできると僕たちを鼓舞します。しかしこの本はそんな人たちとは真っ向から対立する主張!!。すなわち能力は開発できないと主張しているんです。
自己啓発は意味がないというのです。なぜならば努力しても変われないからとはいっても、これは橘さんが勝手に自分の意見を言っているわけじゃないんです。
自己啓発が意味がないということを進化論の観点から説明しているがこの本になってくるんです。
なぜ自分の能力が開発できず自己啓発しても意味がないかという説明は後々に譲るとして、まずはこの本の結論の自己啓発は意味がない自分は変われないということをおさえておきましょう。
ここまで聴いてねガッカリしました。なんなんだよと努力しても無駄なのか・・・と。
結局生まれつきの才能なのか。努力しても無駄なら結局なりを希望に生きていけばいいんだ・・と。
しかし大丈夫です。そんな風に絶望することはないんです。今のありのままのあなたでも成功を手にする方法があるんです。
残酷な世界で生き延びるための成功哲学はたった「ふたつ」なんです。
・伽藍(がらん)を捨ててバザールに迎え。
・恐竜のしっぽの中に頭を隠せ。
何のことがわかりますか?
わかりやすく言い換えましょう。今の世の中は頭のいい人が医者や弁護士などの高収入の仕事を独占している。だからみんな自己啓発をして自分の能力を高めて高収入の仕事に就こうと頑張るんだけれども、自分の能力は大半遺伝だから、努力しても自分は変えられない。
つまり高収入の仕事には就けず、コンビニアルバイトのような誰にも出来る単調な仕事に就かざるを得ない。それが嫌ならば自分の好きなことで生きていくしかない。
今ではアマゾンやグーグルなどのプラットフォームを使えば、工夫次第では自分の好きなことで生きていける。そんな道をなんとか探そう。
今の世の中って人間の様々な能力の中で、特に言語的知能・論理数学的知能の2つだけを評価するんですよ。
もっとわかりやすく言うと、言葉を操る能力が高い人と数字を操る能力が高い人が勉強ができるとされる。
高学歴になって高収入の仕事に就くそんな世の中なんです。
だからみんな自己啓発をして勉強頑張って良い仕事に就こうとするんですが、勉強ができるというのはかなりの部分が才能や環境で決まっているから、個人の努力じゃなかなか難しいんです。
じゃあ諦めて勉強できない人は基本的にコンビニなど誰にでもできる仕事で働くしかないのか。
それが嫌ならば、自分の好きなことで生きていくしかない。
そして昔に比べて、今はグーグルやアマゾンがあるから自分の好きなことできていく方法は見つけやすい。
例えば音楽を例に取りましょう。
音楽が好きだけでは、メジャーデビューすることは難しいけれども「youtube」で自分の音楽を配信して少数のファンを持って「CD」を自費制作して、アマゾンで売り「月20万円」とかで、生きていくのに必要最低限のお金ぐらいならば何とか工夫次第では手に入ることができる。
メジャーデビューできる人なんてほんの一部じゃないですか。それ以外の人は基本的に音楽で食えないわけです。しかし今の時代、グーグル・アマゾン・SNSがあるからそれらを上手に使えばメジャーデビューは無理でも音楽でギリギリ食っていくぐらいはできるよっていう話なんです。
漫画家や小説もこれ同じなんです。
ジャンプに連載できるような漫画家は一部だけれども、twitter とか pixiv とか youtube とかで、自分の書いたオリジナルの漫画を公開するんです。
めちゃくちゃ人気なんかでなくても、少しでもファンがつけば生きていくのに必要なお金ぐらいはなんとか得られるんです。
このように自己啓発には意味がないを、もうちょっと厳密に言うと、適正にかけた能力は学習や訓練では向上しない。すなわちやってもできないという事実を認めてその上で「じゃあどのように生きていけばいいのか?という成功哲学を作っていくべきなんです。
では、まとめていきましょう。結論、残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法。
自分の能力の大半は遺伝だから努力しても自分は変えられない。つまり能力に恵まれなかった人は高収入の仕事は無理で単調な仕事に就かざるを得ない。
それが嫌ならば自分の好きなことで生きていくしかない。今ではアマゾンやグーグルなどのプラットフォームを使えば、工夫次第では自分の好きなことで生きていけるそんな道をなんとか探そう。
※次に「能力は向上するか?」にまいりましょう。
なぜ自己啓発が意味ないのか?やってもできないのか?ということを見ていきましょう。
その理由は主に次の「ふたつ」になります。
①知能の70%は遺伝で決まる。機能だけでなくほとんどの能力も遺伝の影響を受ける。
②性格の半分は環境の影響を受けるが、親の子育てとは無関係で一旦獲得した性格は変わらない。
このほかにも、この本の中には能力は向上しないというあらゆるデータが書かれているので興味がある人は是非、手に取ってみてください。
ここではこの「ふたつ」に焦点を当てて紹介していきます。
これら「ふたつ」のことは行動経済学という立派な学問によって証拠が山積みになっているので否定することはできません。
行動経済学は遺伝的な影響を教育では変えることができないという大量のデータを積み上げているんです。
シンプルに言うと、行動経済学は次のように主張するんです。
やってもできない。もうちょっと正確に言うと適正に欠けた能力は、学習や訓練では向上しない。
やれば出来ることはあるかもしれないけれども、やってもできないことの方が、ずっとずっと多いんです。
これはね多くの人が主張していることです。例えば有名どころで言うと、リチャードドーキンスの「利己的な遺伝子」。スティーブンピンカー「人間の本性を考える」などといった本でも主張されていることなんです。
つまり知能や性格は、運命のようなもので努力によっては変わらないんですね。
実際私も、この不道徳で考えましたが・・・最初は、もちろんものすごく抵抗はあります。
努力が無意味なら一体何を支えにして生きていけばいいのか?
知能や性格が遺伝によって決まるならば、人生に希望なんて持てるはずはない?
だとしたら、たとえ嘘でも自分は変われると信じていたほうが幸福なんじゃないの?と。でもね、事実を認めることというのはめちゃくちゃ重要なんです。
もしも僕たちの人生が、やればできるという仮説に従っているなら、この仮説が否定されてしまえば人生そのものが台無しになってしまうわけです。
それよりもやってもできないという科学的な事実を認めてその上でどのように生きていくかの成功哲学をつくっていくべきなんです。
その成功哲学とは①で述べた通りで努力しても自分は変えられないのだから、自分に適した環境を探すということです。
自分自適した環境を探すというのは好きなことで生きていく方法を探すということです。
インターネット特にアマゾンやグーグル sns などをフル活用して自分の好きなことで必要最低限のお金を稼ぐ。
そんな道を見つけるんです。
では、まとめてみましょう。
行動経済学によるとやってもできない。例えば次のようなデータがある。
①.知能の70%は遺伝で決まる。知能だけでなく、ほとんどの能力も遺伝の影響を受ける。
②.性格の半分は環境の影響を受けるが、親の子育てとは無関係で一旦獲得した性格は変わらない。
では、ラスト「③」を考察してみましょう。
さてここまででね身も蓋もない話をしてきましたよね。
でもね少し考察してみましょう。私が難しいと思ったのは、適性についてです。
この本では適正にかけた能力は向上しないと言っているわけなんですが一番難しいのは、自分が向いているか?向いていないのか?という適性を判断すること。
適性があれば努力すれば伸びるわけですよ。
勉強に向いている頭があるならば勉強すれば成績は上がる。しかし勉強に向いていない頭だったら勉強したって大衆成績は上がらない。
こういう理屈なんです。で7も自分が勉強に向いているかどうか、どうやったらわかるのか。
またミュージシャンが自分の音楽の適性があるか、どうかってどうやってわかるんですかね。
サッカーでも漫画家でも何でもそうなんですが、自分には才能がある適性があると、どのタイミングで判断すればいいのか?これが難しいですよね。
自分に才能があると追い続けて、「10年・20年」真面目にやっても売れないことがあるわけですよ。
逆に3年間頑張って才能がないとやめてしまったが本当は才能があって、あと1年続けていたら売れていたという可能性だってあるわけです。
つまり言いたいのは損切りのポイントが難しいということです。
・人間は自分には才能がないんだと認めたくない生き物です。
現状維持バイアスと言って現状維持しようとする本能を持っています。
その結果、ずるずるずるずると今の活動を引き伸ばして一生売れないお笑い芸人のようになってしまう。
これに対して、私なりの解決策は自分で一定の期間を決めて頑張る。
そして、その期間で結果が出なければその活動は才能が無かったとして損切る。こうするしかないんじゃないでしょうか?!
自分は音楽で食って行きたい。しかし才能があるかどうかまではわからない。
じゃあ5年間死ぬ気で頑張ってみよう5年間で売れなかったら普通に働こう。
こういったふうにで考えるしかないんじゃないでしょうか?
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【おわりに】
・月に1冊・2冊の読書まとめ(要約)を記録していきたいと思います。
・橘玲さんは、私の好きな方なので、しばらくは橘さんの著書になろかもしれません。
・では、また。
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