ユーチューブするAI

01-経済(NEWS)

ユーチューブのAIは動画を見た人の反応や行動で、その動画が良質かどうか判断している。

良質な動画は最初の再生数が少なくても爆発的にヒットする場合がある。

ユーチューブが最大のメディアになった

ユーチューブが人々の生活に定着してきて、今やニュースや必要な情報も動画で得ている人がいます。

多くのテレビ局は自社のニュースや情報チャンネルを開設し、話題のニュースを解説する個人配信者も多い。

商品の選択や購入決定の過程でも、実際に購入した人の動画を見て決める人が増えている。


今まではメーカーの宣伝や評論家の話をうのみにするしかなく、他の情報源は知人の口コミしかなかった。

だが今ではヒカキンが使っている動画を見て良さそうなら購入するとか、動画が購入決定の決め手になっている。

同じ商品について検索しても表示される動画の再生数は、1桁から数万回まで大きな幅があります。

再生数が多い動画、人気チャンネルほど表示されやすいが、取り上げている配信者が限られる商品なら再生1桁動画も検索結果に出てくる。

商品紹介に限らず同じ内容の1桁動画と数万回動画を比較すると、まず例外なく再生数万回動画の方が面白かったり美しい筈です。

ユーチューブでは当たり前の事ですが、他の動画サイトやサービスでは中々このようにはなりません。

グーグルやヤフー検索で何かを調べて一番上をクリックしたら、通販の宣伝だったという経験を誰もがしていると思います。

だがユーチューブでは、お勧めの動画をクリックしたら健康食品の宣伝だった、という事はまず起こらない。

もしそうだったらユーチューブはここまで成長せず、信頼を失って他の動画サイトのようになっていた筈です。

良質な動画をお勧めするAI

ユーチューブではもちろん人間が「おすすめ動画」や検索順位を決めるわけではなく、AIがすべて判断しています。

数億人の視聴者にお勧めできる動画か、逆に表示させてはならない水準なのかをAIは的確に見極める。

動画の水準については非常に正確な半面、視聴者個人の好みについては「これじゃないんだよ」と思う事が多い。

例えばネコ動画を一度でも見ると無限にネコ動画をお勧め表示したり、聞きたくない音楽をしつこく勧めてきます。

だが自分の好みに合わないとしても、勧めてくる動画の水準は一定レベル以上をキープしている。

これはAIが動画を見て判定しているのではなく、おそらく動画を見た人の反応を分析して判定しています。

例えばある動画は再生回数こそ多いが短時間で視聴を辞めていたら、内容に乏しいと思われ上位やお勧めに出にくくなります。

逆に最初の再生回数こそ少なかったが、視聴者の多くが最後まで見て、コメントを書いたりSNSで引用したらどんどんお勧めに表示されるようになる。

もちろんAIはロボットや自動プログラムによる再生水増しを区別できるので、騙すことはまず不可能です。

ある韓流歌手が自動ソフトを使って短期間に数億回再生し、「全世界再生数1位」を獲得していました。

それからユーチューブは判定能力を強化したので、今ではあのような手は通用しなくなりました。

配信者側から見ると良い動画を作れば視聴者の反応が良く、確実に再生数が増えていく。

AIを騙して上位表示させていたような配信者はどんどん淘汰され、良質な配信者が優遇されるようになった。

こうしてユーチューブではお勧めや検索結果で表示される動画では、問題外の動画はまず見られなくなった。

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