年収70万の日本人は新車を買わないが、中国人は「毎年収入が増える」と思っている。
彼らが「毎年収入が減る」という現実に直面したらバブルは終わる。
空前のバブル景気は終わった
コロナが流行する前の中国は30年間バブル経済が続いていて、有史以来空前の好景気でした。
それが実は借金で不要な公共事業をしていただけだという話は脇に置いて、中国人は浮かれまくっていました。
30年も好景気が続いたら30代以下の人はずっと好景気しか知らないので、それが自然現象だと錯覚します。
1年に四季があり冬の次は春が来るように、毎年中国は成長して収入が増えると思っていました。
だから中国では平均年収70万円でも200万前後する自動車が飛ぶように売れました。
9割の中国人は自動車を買うお金を持っていないので全額借金、でも来年必ず収入が増えるので気にしませんでした。
日本にも上陸したQRコードのスマホ決済でネットショッピングし、ネット売り上げは毎年2桁増えています。
この仕組みはQR決済はどうでも良くて、アリババやテンセントといったIT企業が「胴元」になってお金を貸しています。
例えばアリババ決済に登録するとその人の債務状況やショッピング状況など全て把握される(中国には個人情報保護の概念すら無い)
豊かな中国人と貧しい中国人
アリババは集めた個人情報を元に年収の半分や10倍など融資限度を設定します。
買い物と支払いを繰り返すと信用度が上がり、最終的に年収の5倍や10倍借りた人もいる。
中国には自己破産制度が無いので返済するまで借金が残り、個人の借金は親族の借金になります。
本人が失踪したら家族や親せきの借金になるので、絶対に取りっぱぐれる心配はありません。
だからこそ金融機関やネット企業は年収の10倍も貸すし、本人が返せなかったら親戚の家などを取り上げるのです。
こうして中国のバブル景気は未曽有の水準に達したが、どう考えたってこんな経済が続く筈がありません。
中国の成長率は北京五輪以前は15%もあったが徐々に低下し、現在は年5%を維持できるかという所です。
その5%も先ほど書いた借金による公共事業が大半を占め、自律的な成長はしていません。
中国人の平均年収は70万円だがそれは平均に過ぎず、年収10万円以下の人や1兆円以上の人も居る。
低成長時代になると貧富の差が拡大し、貧しい人はより年々貧しく、豊かな人は毎年豊かになる。
中国には3つの身分があり、4億人の都市住民、3億人の農民工、6億人の農村住民です。
マスコミや政府が発表する経済統計は都市住民だけで、報道通り彼らは豊かな暮らしをしている。
北京や上海の一流企業サラリーマンは日本以上の年収とかも事実だが、その分他の人たちは貧しい。
6億人の農民の平均年収は最近やっと10万円に達したかどうかで、まだ物々交換で生活する人が多い。
日本のマスコミが取り上げる「豊かな中国人」とは4億人の都市住民の、さらに1割くらいの人たちです。
※自己破産の制度が中国に無いのか・・・・恐ろしいなぁ、めっちゃ自己責任の国じゃね~か。
・なんか、カイジの世界観っぽさを感じる。
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